林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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春の港

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    春の港

 ちち色の夕のそら。
 おびえた おとろへたこころをいだいて
 さびしくなだめてわかれた
 港のまちのひと
 小さなこひびと。

 苦悩に死んだオレのこころの墓に
 ゆふべ ゆふべの祈りを捧げる
 みなとの 晴れわたつた春の日

 東京の かぜのきびしい日に
 肺がうつろになり
 げくろげくろとうごめくものが
 心のつまつてゐるふくろを蝕んでゐるんだ
 俺のこころにうかんでくる港のまちのふるさとに
 どつかで どらがなり
 ばあんとあがるつかれたパツシヨン。
 いまこの花壺にいううつの花が咲いたが
 そのいろに映ずる 船 船
 港 いううつにすすけたみなと。

 あの人の船がもう あの港の春をたづねないので
 あらうか。



『河田誠一詩集』(昭森社、一九四〇年)から詩三篇が『ふるさと文学館 第四三巻【香川】』(ぎょうせい、一九九四年)に再録されている。河田誠一については無知だったのだが、同県人のKさんが教えてくださった。

青木正美「古本探偵追跡簿」マルジュ社 「名家の日記」という章で河田誠一を取り上げていました。詩人、三豊市仁尾町生れ、1911年~1934年23歳早逝、三豊中学(観音寺一高)出身。田村泰次郎と早稲田同窓、坂口安吾とも同人。大層な天才がいたと感激し、墓参したいと思っています。

いろいろ検索してみると、青木書店さんが河田の原稿を日本の古本屋にたいした値段で出品しているのが分った。また紅野敏郎に「逍遥・文学誌-9-「桜」の河田誠一追悼号と昭森社の『河田誠一詩集』」(『国文学解釈と教材の研究』一九九二年三月)がある。坂口安吾は「二十七歳」という作品で矢田津世子とのからみで河田のことを書いているし、田村泰次郎は森谷圴(昭森社主)宛の昭和十五年五月十七日付けの葉書でこう依頼している。

河田の詩集は、草野君と、河田/井上友一郎君とに宜敷頼んで来ました。/どうか宜敷御願ひ申上げます。

同じ早稲田出身で同人雑誌『東京派』をいっしょにやっていた仲間だった。黒島伝治ももちろんいいけれど、河田誠一詩集、覆刻してくれないかなあ……

写真は淡路PAから明石海峡を望んだところ。



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by sumus2013 | 2014-03-16 19:59 | うどん県あれこれ | Comments(0)
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