林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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月歌論

Loggia ロッジア』13号(時里二郎、二〇一四年一月三一日)を頂戴した。今号は短歌集「円周率のサル」と「月歌論」というエッセイ、そして歌の錬成を描いた物語「歌窯」からなる。古典とアヴァンギャルド(ああ、これはちょっと響きがなつかしすぎですかねえ)の溶かし合いというのか、時里氏ならではの世界。


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「月をかたしく 或いは《月歌論》のための仮縫い」は和歌における月との関係をさぐる試論で、西行、定家、そしてとくに九条良経に焦点を当てている。

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《良経の歌は、月に心がしみこんでいる。近代的な憂愁さえ嗅ぎ取ることができはしまいか。》と氏は書いておられるが、たまたま、このくだりを読んだ直後に、ある方より「真山民作で好きな作品があります」というメールを頂戴して驚いた。

 我愛山中月  我は愛す 山中の月
 烱然掛疎林  烱然として疎林に掛るを
 為憐幽独人  幽独の人を憐れむが為に
 流光散衣襟  流光衣襟に散ず
 我心本如月  我が心 もと月の如く
 月亦如我心  月もまた我が心の如し
 心月両相照  心と月とふたつながら相照らし
 清夜長相尋  清夜とこしなえに 相尋ぬ

月と心と相照らすとは……。時里氏の言わんとするところに一致するのではないだろうか。真山民は南宋の詩人、隠士。詳しい経歴などは分っていないそうだが、日本ではよく読まれてきたようだし、詩吟の定番でもある。真山民「山中月」についてはこちらのサイトに詳しい。


南宋というと、九条良経(1169-1206)と重なるか、少し後になるのだろうか。まさか同時代性というわけでもなかろうが、モチーフはほとんど同じだと考えてもいいように思われる。今更ながら、漢詩と和歌の距離は、表現形式からするとはるかに離れているように見えても、『倭漢朗詠集』が示しているごとく、じつは裏表のように密着しているのかもしれない。


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by sumus2013 | 2014-02-13 21:36 | おすすめ本棚 | Comments(2)
Commented by loggia52 at 2014-02-15 00:36
なるほど、そうですね。良経は当然和歌以前に漢詩文に通じていたわけですから、それが歌作に反映されていても不思議はないわけですが、良経の歌と漢詩との関連をさぐるのも面白そうですね。時里。
Commented by sumus2013 at 2014-02-15 09:07
明治以降の文人たちが西欧文学を下敷きにしているのと同じでしょうか。
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