林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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我思古人

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先日触れた『我思古人』(堀多恵子、一九七五年五月二八日)をカラーコピーして仮綴じしたもの。探してみたら簡単に見つかったので紹介しておく。奥付は以下のごとし。堀辰雄の二十三回忌に限定百三十部非売として作られた。本冊にも記番があるが、原本所蔵の方にご迷惑をおかけしてもいけないので、消しておいた。

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拙著『古本デッサン帳』(青弓社、二〇〇二年)に収録したエッセイ「書物と印」でも触れているが、本書は堀旧蔵の印章八顆と堀のエッセイ「我思古人」および印の解説(篆刻家某氏による)、「補記」(福永武彦)および目次、奥付から成っている。

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堀辰雄によれば、元々は妻(堀多恵子)の父が中国で求めて所蔵していものだそうだ。そのなかで堀が一番好きだというのがこの「我思古人」。たしかに見事な印影ではないか。明の文人で書画もよくした徐文長の作だそうだ。


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次に好きなのがこの明末の陳曼生の手に成る「一琴一硯之楽」だと堀は書いて、側款(印章の側面に彫られている詩文・落款)の漢詩を引用しているが、それは略するとして、堀はこれを甲鳥書林から刊行した『晩夏』(一九四一年)の検印に用いたのである(下の写真が架蔵の少々くたびれた『晩夏』)。

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それゆえに甲鳥書林のPR誌『甲鳥』八号(一九四一年)に我思古人」を執筆した。ところが、実はそのときには堀はこの文句を「一琴一硯之品」と読んで、そう書いているのだ。○が三つなのでつい誤ったのだろう。その後(これはいつだか分らない)、おそらく誰かに指摘されたのかもしれないが、「一琴一硯之楽」と読み替えている。その訂正原稿がこの本に収録されたということになる。ところが、篆刻をやっておられる方ならすぐ分るように正しくは「一琴一硯之斎」である。本書の補記は読者の便宜のためその誤読について触れている。

印文を正しく読むのは難儀なことである。これはよほどの専門家でもそうだろう。一例を挙げれば、本書にも(?)とされている印章がひとつある。

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「淡烟疎雨暗漁(?)蓑」と篆刻家某氏(名前は伏せてある)は解説している。このコピーをくださった方(やはり篆刻を専らとされる方)は「漁」とあるところは実際には木ヘンに彫ってあるが、木ヘンに魚という文字は見当たらないので彫り手が誤ったのかもしれないと欄外に注記を入れてくださった。

また、この文章は二文字ずつ四行に彫られているように思えるので最後の行(左端)は「草(艸)衰」と読むべきではないかとも記されている。浅学な小生に何か言える問題ではないけれど、もしこの文を漢詩の一句と考えれば七言(二・二・三で分ける)の方が通りがいいように思う。「暗漁蓑」ならば、雨にけぶる川で釣りをする漁師の蓑がぼんやり見えるとなって意味の上でも腑に落ちるような気がするしだい。



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パリ古本屋の思い出 I
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by sumus2013 | 2014-01-24 20:34 | 古書日録 | Comments(4)
Commented at 2014-01-28 22:19 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sumus2013 at 2014-01-29 11:38
手許のコピーには8顆しかありません。原本は見ておりませんので、省略されたのかもしれませんね。
Commented at 2014-01-29 12:36 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sumus2013 at 2014-01-29 13:10
ぜひお願いします。
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