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林哲夫の文画な日々2
by sumus2013


ロードス通信36号


『ロードス通信』第36号(ロードス書房、二〇一四年一月)が届いた。サンパルのビルから移転して初めての目録。JR神戸駅近くの新住所は店舗ではないそうだ。いつも抜群に面白い巻末の「ご挨拶」、今回も忌憚がない。

《退店の第二理由(店主の病状)は、以前良くなく、下降線を辿っている。哀しいなぁと夕空を見上げたら雀が過ぎり、眼鏡のレンズが光ったような気がした。が、どうもこの気分は居心地悪く、浸れないと思い巡らすと、尼崎の「街の草」を自分で演じているのを発見した。時には「街の草」のように一人で海を眺めてみたいのか。今の気分は「生きながら針に貫かれし蝶のごと悶えつつなほ飛ばむとぞする」(原阿佐緒)マイナスナルシシズムといったところ。低音部を奏でる不安は、如何ともしがたいが、それなりに人生を楽しんでいる。》

掲載品は三鬼を含む俳句短冊や色紙、俳句書など、専門外と断りながら、かなりのハイレベルだ。他にもあれこれ目に毒の品物が目についた。困った。

ロードス通信のとなりは、小宮山書店の目録第十六号(二〇一二年一〇月)で、これは書店からではなく某氏より頂戴したもの。写真とファッション・ブックの特集号。鬼海弘雄の例の人物シリーズ、オリジナルプリントが四点、これがなかなかよろしい。開いているページは荒木経惟のサイン入りポラロイド各種(ゲージュツです)。


by sumus2013 | 2013-12-30 17:51 | 古書日録 | Comments(0)
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