林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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夜の歌

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フランシス・ジャム『夜の歌』(三好達治訳、野田書房、一九三六年一一月二五日)。昨日の恵文社で歩希書房さんの出品より。函があるはずなのだが、欠けているため格安だった。

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組み方がなんとも鷹揚である。余白をたっぷり取っている。野田書房の本は他には『テスト氏』(小林秀雄訳、一九三四年)、瀧井孝作『折柴随筆』の普及版(一九三六年)くらいしか持っていないが、たしかに本好きが作った本という感じのできばえである。『夜の歌』にはこんなに大きな検印紙が貼ってある。

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いま、資料をすぐに取り出せないので、うろ覚えで申し訳ないが、作品社の小野松二のことを調べているとき、三好訳『夜の歌』は作品社から出すことになっていたのに、三好は何の断りもなく野田書房へ持ち込んだ、といったような文章をどこかで読んだ。三好達治は親しい友人(親友と言ってもいい)だった淀野隆三に対しても恩知らずな振る舞いに及んだことがあった。三好ならやりそうなことである。

小野松二は堅実な経営方針だったので条件が気に入らなかったのかもしれない。あるいは作品社からの刊行がはかどらず、野田がもぎ取ったのかもしれないが、作品社の本もだいたい似たようなあっさりした装飾で悪くないにしても、この野田本ほどには凝っていないから、本好きにとっては幸いだったと言えないこともない。

作品社の図書目録
http://sumus.exblog.jp/16076403/



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こちらがエディション・オリジナルの『Les nuits qui me chantent』(Flammarion, 1928)。ジャムはたくさん詩集を出しているので古書価もそれほどではない。詩の内容も個人的にはさほどとは思わないが、昭和十三年に岩波文庫に入り、戦後は人文書院版も出ていて、日本ではよく読まれていると言えるだろう。なおタイトル「夜の歌」について三好は巻末にこう記している。

《書名は「夜が私に歌つて聞かせた……」とでも訳するべきであらう。今仮りに「夜の歌」としておくのは便宜に従つたものである。》

「夜が私に歌つて聞かせた」……正確さということからすればこちらも「?」。やはり「夜の歌」がはるかに心に残るタイトルであろう。詩人の感覚的な正確さというものか。








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by sumus2013 | 2013-12-27 20:53 | 古書日録 | Comments(0)
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