林哲夫の文画な日々2
by sumus2013
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和讃

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いつものぞく均一に古そうな和讃の冊子が何冊かあった。おおよそ四六判くらいのサイズ(ふつうの単行本と同じ)。かなり前に『正信念仏偈』を買って以来さほど気持ちが動くものはなかったのだが、今回はそこそこ古そうだし(幕末あたりか?)、表紙が傷んでいるわりに本文がきれいだったので求めることにした。わが家の宗旨は真言宗であって浄土真宗ではないが、そういった宗教的意味合いはゼロだということを断っておく。


上の写真、左から『正信念仏偈』が二冊、中央は『高僧和讃』二冊、右が『浄土和讃』。浄土真宗では僧俗の間で朝暮の勤行として読誦するために三帖和讃(さんじょうわさん=浄土和讃、高僧和讃、正像末和讃)と『正信念仏偈』が編まれている。教義のダイジェストである。最近の『正信念仏偈』(正信偈とも)は縦長の判でオレンジ色の表紙なのが一般的のようだ。

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これらは『高僧和讃』より。写真では分りづらいかもしれないが本文紙はキラ引き(雲母による表面加工)なのでキラキラ輝いている。このカタカナが独特だと思う。おそらく親鸞の筆蹟を模しているのだろう。柳宗悦もこれに似た字をたくさん書き残している。

柳宗悦『蒐集物語』

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それぞれ別の『正信念仏偈』。初めのは冒頭で二枚目は末尾。『正信念仏偈』は漢字だけから成っている。書体が違うと雰囲気も変ってくるのが当たり前ながら興味深い。


昨年末、がん予防センターで検診を受けたと書いた。昨日その結果が届いた。大きな封筒だったのでちょっとビビッたが、とりあえず異常なしだった。巻末にこう印刷されていた。

《しかしながら、がん検診は決して万能ではなく、全てのがんを発見することは困難です。何らか、自覚症状や気になることがあれば、必ずかかりつけの医師にご相談ください。》



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# by sumus2013 | 2017-01-19 20:33 | 古書日録 | Trackback | Comments(0)

もよおしいろいろ

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牧野伊佐夫展
2017年1月28日〜2月19日

まど枠
http://madowaku-books.com




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連続講座
夢と綺想の球体・澁澤龍彦
2月4日、18日、25日

世田谷美術館
http://setabun.or.jp/event/list.html#event00231




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マルセル・デュシャン生誕130年記念「瀧口修造・岡崎和郎二人展」
2017年1月7日(土)~2月12日(日)

ART OFFICE OZASA INC.
ozasa_kyoto
http://www.ozasahayashi.com



***


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第八回東京製本倶楽部国際製本展
吾輩は猫である
2017年2月8日(水)-2月12日(日)

東京製本倶楽部
http://bookbinding.jp

目黒区美術館 区民ギャラリー
http://mmat.jp/



***



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上村亮太 Exhibition
つめたい草、あたたかい石
2017年1月11日(水)-1月30日(月)

toiro
https://to-i-ro.jimdo.com



***



ラジオの時代 「阪田寛夫、庄野潤三、富士正晴」展
2016年12月1日〜2017年3月29日

富士正晴記念館


***





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# by sumus2013 | 2017-01-19 17:31 | もよおしいろいろ | Trackback | Comments(8)

贋食物誌

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吉行淳之介『贋食物誌』(中公文庫、二〇一〇年一一月二五日)。吉田健一『私の食物誌』を下さった方より重ねて恵投にあずかった。深謝です。吉行淳之介の小説はほとんど読んだ記憶がないけれど随筆は何冊も読んでいる。エッセイの名手である。ただ『贋食物誌』(新潮文庫、一九七八年、が中公版の底本)はしばしば見かけた文庫でありながら手に取ったことはなかった。食味エッセイはどちらかと言えば好きな方なのだが。

例えば本書83「烏賊」に丸谷才一「食通知ったかぶり」連載の話が出ている。そこで丸谷が選んだ《食べ物の本の戦後三大傑作》を引用してあるが、それは

一、吉田健一『私の食物誌』
二、邱永漢『食は広州に在り』
三、檀一雄『檀流クッキング』

であり、《吉田健一さんの本で感心したのは、食べ物と人間との関係を正確に掴んでいるので、通ぶった感じを受けないところである。》と吉行は書いている。その理由も吉田の「東京の握り鮨」を挙げて述べられているが略する。小生思うに『私の食物誌』を読む限り吉田は通とはほど遠い。自分の感覚に正直なだけである。

51「ラムネ(3)」も面白い。これは坂口安吾のエッセイ「ラムネ氏のこと」の紹介になっている。昭和十年代(だろう)安吾が小林秀雄と島木健作と三好達治といっしょに飲んでいるときにラムネの玉を誰が発明したのかという話題が出た。三好達治がこう言い張った。

《ラムネは一般にレモネードの訛だと言われているが、そうじゃない。ラムネはラムネー氏なる人物が発明に及んだからラムネと言う。これはフランスの辞書にもちゃんと載っている事実なのだ、と自信満々たる断言なのである。》

ところが安吾が探してみるとラルースにも出ていない。ラムネーという哲学者の名前を見い出すのみ。安吾の論理はそこから飛躍する。吉行はその思考法について考えを巡らしているわけだが、小生はこの三好達治の強情ぶりの方に興味を引かれる。

拙著『古本屋を怒らせる方法』(白水社、電子書籍化されてます!)を繙くと、レモネード(レモン水)は昔からあるので誰が発明したということは断言できないように書いてある。ただ炭酸ガスが発見されたのははっきりしており一七七二年英国でのことである。ラムネの玉罎を発明したのはやはりイギリス人のコッドという人物で一八四三年のことらしい。それ以前はコルク栓だった。その後一八九二年にアメリカ人のペインターが王冠栓を発明した。日本では玉びんに入っているのを「ラムネ」と呼び王冠栓を「サイダー」と呼び慣らわしている。内容物にさしたる違いはない。

もうひとつ87「アルコール(1)」に佐野繁次郎のことが出てくる。新聞記事が面白かったので切り抜いておいたとしてそれを引用してある。

《『十二日午後三時二十分ころ、東京都港区高輪三丁目で、何某さん(住所と姓名は私が省略)がタクシーに乗ったところ、後ろの座席に分厚い白封筒が落ちており、真新しい一万円札で百万円が入っていた。驚いた何某さんは、タクシーの運転手(姓名省略)と一緒に高輪署へ。
 同署で封筒に印刷してあった銀座の画廊に問い合わせたところ、落とし主は(住所省略)洋画家で、二紀会名誉会員の佐野繁次郎さん(七三)とわかった。しかし、自宅へ電話したところ、佐野さんはアトリエで油絵を創作中、百万円を落としたことには全く気付いておらず「そういえばありませんなァ」
 佐野さんは昼過ぎ、画廊から絵の代金など百万円を受け取ったあと、近くのレストランで好物のブドウ酒を飲んで、ホロ酔いきげんでタクシーに乗り、百万円を置き忘れたらしい。何某さんと何某運転手には、お礼にそれぞれ十万円が贈られた(以下三行略)』》

この事件は一九七三年のことで『佐野繁次郎展』図録の年譜にも記されている。結局面白いのは食べ物の話ではなく人間の行状なのだ、という結論になるようである。

ついでながらカバー装幀装画は『夕刊フジ』連載時から挿絵も担当していた山藤章二。雁と貝。合わせると「贋」になる。

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# by sumus2013 | 2017-01-18 21:05 | 古書日録 | Trackback | Comments(0)

特集・練馬区関町

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『石神井書林古書目録』100号(石神井書林、二〇一七年一月、題字=武藤良子)届く。武藤さんの題字にビックリ。というか、あれどこの目録だろう? などといぶかってしまった。いや、しかし佐野繁次郎にもひけをとらない書きっぷりだ。

《昨年の初夏に出した99号の古書目録に、私事でしたが老父が入院したことを記しました。店を急に休む日があるかもしれません、とお伝えしたかったのですが、本のご注文の末尾にお見舞いの言葉を添えていただいたり、お手紙やお電話までいただいたのは、思いがけないことでした。しばらくしてその父が亡くなりました。
 石神井書林は一九八〇年に開業して、99号の古書目録を出してきました。その中で、何十周年記念とか何十号記念を作ったことがありません。淡々と次へ行きたいという小さな矜持があったのかもしれませんが、しかし、この夏の経験は、ここが誰に支えられてきたのかを改めて知ることでした。》

これまでも初期の号を幾度か紹介してはきたが、一九八四年以降のもので、それ以前はどんなものだったのか、興味深い。いつか出会えるだろうか。

『石神井書林在庫速報』臨時号

『石神井書林古書目録』


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小山清の献呈署名本がずらり……から始まって太宰治、井伏鱒二、小沼丹、木山捷平、上林暁、尾崎一雄……と大きな名前が並んでいる。ため息をつきながら見ていると目が釘付けになった。『河田誠一詩集』(昭森社、一九四〇年)と文芸雑誌『櫻』河田誠一追悼号(中西政一編、一九三四年)の図版が並んでいるではないか。河田は讃岐出身の小説家。以前言及したことがあったので名前を覚えていたのである。

『河田誠一詩集』(昭森社、一九四〇年)

河田誠一「浪の雪」

100号記念に注文しちゃえ…というわけにはいかないのが何とも情けないが。書影を確認できただけでも有り難いことである。

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# by sumus2013 | 2017-01-17 20:57 | 古書日録 | Trackback | Comments(0)

さよなら、フランク・ロイド・ライト

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「サイモン&ガーファンクル LIVE 1969」(Sony Music Japan International Inc. 2009)を年末年始ずっと聞いていた。S&Gのシングル盤「明日に架ける橋」が初めた買ったレコード(正確には何枚かのうちの一枚)。もちろん一九七〇年の大ヒット曲だが(ということは高校一年生か)、英語の歌詞も暗記したりして個人的にも思い出深い。

ところが、それ以来四十六年以上が過ぎ去ったにもかかわらず、どうしたわけかS&GのレコードはもちろんCDすら買ったことはなかった。とくに意識したわけではない。不思議と言えば不思議。エンゲルスガールの段ボール箱で見つけ「これ聴きたい」という感じで購入。

一九六九年のライヴは、アルバム「明日に架ける橋」が完成しながらも未だリリースされていない時期に行われた。リリースは一九七〇年一月。前年の十月から十一月にかけてデトロイト、トレド、カーボンデイル、セントルイス、ロングビーチ・アリーナ、カーネギー・ホールとツアーし、そこから選ばれた十七曲が収められている。

《当事者たちにはもう解散の気持ちは決まっていたのだろうが、レコーディング中のフラストレーションはひとまず収まり、二人の仲は落ち着いたものになっていた。客観的にはキャリアのピークにあっただけに、『サイモン&ガーファンクル LIVE 1969』は、アートの美しい声も最高であるし、ポールのギターも力強さと繊細さの際立ったところを聴かせている。》(鈴木道子)

このライヴ盤はアルバム「明日に架ける橋」に続いて発売される予定だったそうだ。しかし結局二〇〇九年までお蔵入りしてしまった。最初聴いたときにはS&Gの曲調に対して聴衆の歓声や拍手がどうもうるさく感じられてあまり感心しなかったが、それでも繰り返し聴いているとそれなりの臨場感が伝わってくるようになった。とくに「未発表です」と紹介しながら「明日に架ける橋」を絶唱するくだりは最後の大拍手が翌年のスマッシュヒットを予感させて実に印象深い。

またアーティの朴訥なMCもときには曲順を間違えたりしつつなかなかに心地よいものだ。曲順を間違えたのは「フランク・ロイド・ライトに捧げる歌 SO LONG, FRANK LLOYD WRIGHT」で、これはアーティが建築家を目指していた頃もっとも好きだった建築家ライトについて「何か曲ができないかな?」とサイモンにもちかけたのだという。だが、サイモンが書いたのはライトについての歌ではなかった。

So long, Frank Lloyd Wright.
I can't believe your song is gone so soon.
I barely learned the tune
So soon
So soon.
I'll remember Frank Lloyd Wright.
All of the nights we'd harmonize till dawn.
I never laughed so long
So long
So long.

Architects may come and
Architects may go and
Never change your point of view.
When I run dry
I stop awhile and think of you.

Architects may come and
Architects may go and
Never change your point of view.

So long, Frank Lloyd Wright.
All of the nights we'd harmonize till dawn.
I never laughed so long
So long
So long.

どうやらサイモンからアーティに対する別れの挨拶になっているようだ。

これを年末からくりかえし聴いていて、正月早々ブックオフのCD半額セールをのぞいたところ、S&G最初のアルバム「WEDNESDAY MORNING, 3PM」と映画「卒業」のサウンドトラック盤が目に飛び込んできた。買うしかないでしょ。前者は「サウンド・オブ・サイレンス」やボブ・ディランのカヴァー「時代は変る」が入っている。ただし全体にはいまひとつぱっとしない。古臭いというのとは違うかもしれないがS&Gの良さが出切っていない(実際にセールスは低調でS&Gは一時解散したという)。サウンドトラックの方も映像といっしょならともかくアルバムとしては雑駁。ということで結局「LIVE 1969」に戻り、まだ飽きずに繰り返し聴いている。

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# by sumus2013 | 2017-01-16 20:43 | おととこゑ | Trackback | Comments(0)

黄いろにうるむ雪ぞらに

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 黄いろにうるむ雪ぞらに
 縄がいつぽん投げあげられる

  バンス! ガンス! アガンス!
  ちょよろちよろしたこどもらをかり集めて 
  制服を着せて
  何か教へるまねをする
  やくざなはなしだ

 でんしんばしらの斉唱と
 風の向ふで更に白々饑ゑるもの


『宮澤賢治全集』第二巻(文圃堂書店、一九三五年九月二〇日、装幀=高村光太郎)より「(黄いろにうるむ雪ぞらに)」全文。( )は仮タイトル。『春と修羅』第四集に収められている。そう言えば以前十字屋書店版を紹介したことがあった。

『宮澤賢治全集』(十字屋書店、一九四〇年、装幀=高村光太郎)

本日は京都市内にもかなりの雪が積もった。じゃあ雪の詩でも引用しようかと思って『宮澤賢治全集』第二巻をひもといたのであったが、意外と雪の詩は上のくらいしかなくて、しかしその代わり「丸善階上喫茶室小景」と題する作品を見つけてうれしくなった。「東京」七篇のうち。喫茶室の様子が巧妙に描写されているので全文引用しておく【喫茶店の時代】。


 ほとんど初期の春信みたいな色どりで
 またわざと古びた青磁のいろの窓かけと
 ごく落ついた陰影を飾つたこの室に
 わたくしはひとつの疑問をもつ
 壁をめぐつてソーフアと椅子がめぐらされ
 そいつがみんな共いろで
 たいへん品よくできてはゐるが
 どういふわけかどの壁も
 ちやうどそれらの椅子やソーフアのすぐ上で
 椅子では一つソーフアは四つ
 団子のやうににじんでゐる
  ……高い椅子には高いところで
    低いソーフアは低いところで
    壁がふしぎににじんでゐる……
       そらにはうかぶ鯖の雲
       築地の上にはひかつてかゝる雲の峯
 たちまちひとり
 青じろい眼とこけた頬との持主が
 奇蹟のやうにソーフアにすわる
 それから頭が機械のやうに
 うしろの壁によりかゝる
    なるほどなるほどかう云ふわけだ
    二十世紀の日本では
    学校といふ特殊な機関がたくさんあつて
    その高級な種類のなかの青年たちは
    あんまりじぶんの勉強が
    永くかゝつてどうやら
    若さもなくなりさうで
    とてもこらえてゐられないので
    大てい椿か鰯の油を頭につける
    そして十分女や酒や登山のことを考へたうへ
    ドイツ或は英語の本も読まねばならぬ
    それがあすこの壁に残つて次の世紀へ送られる
      向ふはちやうど建築中
      ごつしん ふう と湯気をふきだす蒸気槌
      のぼつてざあつとコンクリートをそゝぐ函
 そこで隅にはどこかの沼か
 陰気な町の植木店から
 伐りとつて来た東洋趣味の蘆もそよぐといふわけだ
    風が吹き
    電車がきしり
    煙突のさきはまはるまはる
 またはいつてくる
 仕立の見本をつけた
 まだうら若いひとりの紳士
 その人はいまごくつゝましく煙草をだして
    電車がきしり
    自動車が鳴り
    自動車が鳴り
 ごくつゝましくマツチをすれば
    コンクリートの函はのぼつて
    青ぞらの青ぞらひかる鯖ぐも
 ほう何たる驚異
 マツチがみんな爆発をして
 ひとはあわてゝ白金製の指環をはめた手をこする
   ……その白金が
     大ばくはつの原因ですよ……
       ビルデングの黄の煉瓦
       波のやうにひかり
       ひるの銀杏も
       ぼろぼろになつた電線もゆれ
       コツカのいろの窿穹[ドーム]の上で
       避雷針のさきも鋭くひかる


じつに興味深い。それにしても詩人は丸善へ入ると何か爆発させたくなるもののようだ……。



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# by sumus2013 | 2017-01-15 21:05 | 古書日録 | Trackback | Comments(0)

花森安治装釘集成・書評集

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『出版ニュース』2017年1月上旬号



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『東京新聞』二〇一六年一二月二五日



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『週刊長野』二〇一六年一二月一七日



《吉岡実の詩の世界》
http://ikoba.d.dooo.jp
編集後記 170(2016年12月31日更新時)


通崎好み製作所


okatakeの日記



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# by sumus2013 | 2017-01-15 20:23 | 装幀=林哲夫 | Trackback | Comments(4)

同心草第十号

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『同心草』第十号(同心草舎、一九二六年一一月一七日)。編輯並発行者=代道夏二/大阪市住吉区天王寺町六一二 高羽貞夫。執筆者を挙げておく。木水彌三郎、北富三郎、坂梨旅人、寺澤文子、馬淵さち子、島田とし、杜人、佐々木ウタコ、代道夏二、梶田末子、尾形渓二郎、音見昌夫。そして版画が高羽貞敏、鷲尾吾一、凸版が北富三郎。

発行者の高羽貞夫は歌人のようだ。以下の著書がある。

『昼の月』(同心草舎 1929)
『新選現代短歌抄』(裕文館書店 1942
『御歴代御製謹抄』(裕文館書店 1943)
『同心草 第1』(同心艸舎 1953)
『月下 歌集』(同心艸舎 1953)

木水は生田耕作による再発見で知られるが、下記のような詩人。

木水彌三郎さんがいた

北富三郎は挿絵画家として活躍していたようである。版画の作者二人のうち鷲尾吾一はこんな絵本も描いていた。

絵本「ヒカウキ」鷲尾吾一画/綱島草夫文 綱島書店 昭和16年

高羽貞敏の版画がなかなかいい。名前からして高羽貞夫の兄弟か一族だろうが、何もヒットしないところを見ると早世したのか?

「後記」に『同心草』を置いてくれている所として下記の店舗が挙がっている。

 柳屋
 新生堂
 三木書店
 波屋
 北村書店
 今井書店

また《わが友音見昌夫、奥田俊郎、児玉笛麿、加藤雄也の四人が同人となつて文芸雑誌『椎の木』を十一月初旬に出す。》ともある。これは第一次『椎の木』である。

なお雑誌名「同心草」は唐詩からとったと思われる。薛濤(せつとう)「春望詞四首 其三」。

 風花日將老
 佳期猶渺渺
 不結同心人
 空結同心草

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高羽貞敏


この雑誌は今年の古本買い初め。ひいきにしている某店にて。資料を熱心に見ていると、七十代くらいの男性が声をかけてきた。
「建築やインテリアの本はどの辺りです?」
小生、誰が見ても客にしか見えないと思うのだが、まあ、いいや。
「あちらで訊いてください」
と答えるとご主人がレジから出てきて「このへんとこのへんですかねえ」などと説明しはじめた。男性はそれだけかというような軽い落胆の様子だったが、おやッという感じで一冊の古い函入の本を引き抜いてこう言った。
「これ、僕が出版したんですよ」
「へえ、そうなんですか!」
と驚いてみせる店主。値段を確かめた男性は
「余所の店では一万五千円くらいはついてるけどなあ……」
ちょっとだけ心外そうな声で。
「それなら一万五千円にしときましょか」
とぼけた店主の答えに聞き耳を立てているこちらは内心苦笑。
「ネットではもっとしているときもあるんだけどねえ」
などとブツブツつぶやきながら男性はたち去った。

入れ違いに二十代前半と思われるカップルが入って来た。男性が誘ったようだった。その彼氏は入ってくるなり
「いい匂いだなあ」
とつぶやいて、女子の方に同意を求めた。
「そうだろ?」
女子は納得したような表情ではなかったが、かるくうなずいたようにも見えた。二人は中央の棚をぐるっと回り、古書の匂いを嗅いだだけ、ものの三分と居らずに出て行った。

「いろんなお客さんが来ますね…」
支払いをしながら話しかけると、店主は軽く微笑んだ。


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# by sumus2013 | 2017-01-14 21:19 | 古書日録 | Trackback | Comments(0)

無花果珍寶EACH萼秘寶展観

新春吉例、第二回
無花果珍寶EACH萼秘寶展観
いちじくちんぽういーちがくひほうてんくわん

場所:小大丸画廊(小大丸ビル3階)
  大阪市中央区心斎橋筋二丁目二ノ二十二 電話〇六・六二一一・三〇二三

日時:平成29年1月13日(金)~15日(日)
時間:午後12時~6時(最終日4時30分)


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昨夕は心斎橋へこの「イチガク展」の搬入に出かけた。大坂は久し振り。心斎橋の大丸はほとんど取り壊されていた。橋爪先生の発案で第二回目の開催。桜時のイチジク会とはまた違った新春イチガク会(数点の軸物もあり)。美術研究者や美術館関係の方々が自らのコレクションを出品しているだけあってまさに珍宝揃い。三日間だけの展示だが、心斎橋界隈へお出かけの際にはちょっとのぞいてみる価値ありです(小生も二点出しております)。

四点目の写真、壁の作品、右は下郷羊雄、中は小牧源太郎、左は逆柱いみり。なかなかでしょ。

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# by sumus2013 | 2017-01-13 08:31 | もよおしいろいろ | Trackback | Comments(0)

彷書月刊1986

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1985年12月25日発行
第2巻第1号(通巻第4号)

特集/地図

世界図の発達 織田武雄
古地図醸造法 堀淳一
魔界古地図  師橋辰夫
「一枚の地図」から 井出孫六
道の興亡   布川欣一

雑糅回想 木村威夫
古書展は私の大学 松本克平
『探偵文芸』総目次(1)
明治マルクス文献年表(4)

〈古書店から〉
つぶやき・1 志田三郎
忘れえぬ客  古川実

〈掘出本〉
山岳書収穫 照井康夫

うらみ・つらみ
探求書
古書即売会情報

題字 北川太一
カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳
編集部 内堀弘・秋山令子
発行人 堀切利高
発行所 株式会社弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 上毛印刷株式会社

全国古書店目録
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1986年1月25日発行
第2巻第2号(通巻第5号)

特集/奧宮健之

奧宮健之の滑稽と悲惨 中島丈博
奧宮健之の妻・吉田さが 絲屋寿雄
名古屋事件と奧宮健之 長谷川昇
尾崎士郎の自画像 都築久義
奧宮健之と幸徳秋水 山泉進
『共和原理』の原著者について 阿部恒久
身辺の奧宮健之資料 大野みち代

荘八師記 木村威夫
古書展は私の大学 松本克平
『探偵文芸』総目次(2)
明治マルクス文献年表(5)

〈掘出本〉
『女五人』を囲う 清水卯之助

〈古書店から〉
高橋鉄先生の肌 斎藤夜居
つぶやき・2  志多三郎

探求書・復刊紹介
古書即売会情報

題字 北川太一
カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳
編集部 内堀弘・秋山令子
発行人 堀切利高
発行所 株式会社弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 上毛印刷株式会社

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1986年2月25日発行
第2巻第3号(通巻第6号)

特集/夢野久作歿後五十年

ジャーナリストと作家の間 淋しい笑いまで 松田修
あたしと夢野久作 緑魔子
犬神博士 逆照射のメッセーヂ 永末十四雄
風吹き渡る久作の掌で 山川三太
ひとりの街 夢野久作試論 北野真弓
紅赤と黒と白 中村宏
『東京人の堕落時代』のことども 成田龍一
昭和を夢の久作 西原和海

『探偵文芸』総目次(3)
春琴開眼 木村威夫
古書展は私の大学 平沢計一『創作労働問題』 松本克平
明治マルクス文献年表(6)

〈掘出本〉
山本實彦『人を見よ 山を見よ』 福田久賀男

〈古書店から〉
夢野久作登場 田村治芳
つぶやき・3 志多三郎

古書即売会情報

題字 北川太一
カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳
編集部 内堀弘・秋山令子
発行人 堀切利高
発行所 株式会社弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 上毛印刷株式会社

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1986年3月25日発行
第2巻第4号(通巻第7号)

特集/古本屋体験 

宮澤賢治との早いめぐりあい、その他
 二銭均一の古本、『形田藤太蔵書目録』のことなど 小田切秀雄
売れなかった『〓[サンズイに墨]東綺譚』 山田洋次
コッペパンと古本   朴慶植
私の古本屋初体験   山中恒
寒風         中沢けい
ハザマに揺れる    上田友治
本に個性を与える商売 橋口侯之介
古書漁りの楽しみ   小川孝太郎
祖父の旧蔵本     仲代文人
古本屋で拾った話   久松健一
神保町の想い出    伊吹映堂

懐旧雑談 木村威夫
古書展は私の大学 台本『労力資力』 松本克平

〈新資料紹介〉
「秋嶺文庫」発掘(1)堺利彦・山川均の書簡 岡崎一

〈書架より〉
アララギ叢書(1)引佐細江
ポッジョとアレティーノ イタリアの二大奇書管見 谷口勇

〈掘出本〉
講談社『世界名作全集』 さやまさちこ

〈古書店から〉
わがこころの三人の師 杉浦臺紀
古本屋登場 田村治芳

〈うらみ・つらみ〉
四年の差額 九郎
熱っぽい未来論 M

『渡辺一夫小径』 鈴木勝

一人一冊探求書
古書即売会情報
編集後記

題字 北川太一
カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳
編集部 内堀弘・秋山令子
発行人 堀切利高
発行所 株式会社弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
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豊文堂書店/萬葉堂書店/コスモス書房/栄豊堂書店古書部/近代書房/小林書店/鯨書房/間島一雄書店/西田書店/古書籍店蝸牛/古本あじさい屋/タンポポ書店/学生書房/すかぶら堂書店/田中書店/塩山書店/大塚書店/山猫屋/横山書店/ビブリオテーク88/長山書店


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1986年4月25日発行
第2巻第5号(通巻第8号)

特集/『学問のすゝめ』

『学問のすゝめ』を読む 内山秀夫
『学問のすゝめ』 日本科学・学問史上の位置づけ 中山茂
『学問のすゝめ』と『京都学校記』 名倉英三郎
ポスト福沢世代の青年達 岡利郎
戦中派体験と『学問のすゝめ』 石坂巖
『学問のすゝめ』初編の初版本 丸山信
中津と福沢諭吉 嶋通夫

〈掘出本〉
『俳諧六指』の芭蕉記事 加藤定彦

商票古影 木村威夫
古書展は私の大学 『労働世界』 松本克平
『婦人文芸』総目次(1)

〈新資料紹介〉
「秋嶺文庫」発掘(2)堺利彦・大杉栄の書簡 岡崎一

〈古書店から〉
店なし 小泉耕治
玉露と英王堂 杉浦臺紀

古書即売会情報
編集後記 内山秀夫

題字 北川太一
表紙レイアウト/カット 渡辺逸郎

編集人 田村治芳
編集部 内堀弘・秋山令子
発行人 堀切利高
発行所 株式会社弘隆社
〒101東京都千代田区猿楽町1-2-4-302
印刷所 上毛印刷株式会社

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# by sumus2013 | 2017-01-12 14:10 | 彷書月刊総目次 | Trackback | Comments(0)